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2022.09.14

地域に関わるみんなで作る、夏の賑わい。街全体の交流が生まれた「大屋根夏まつりin NIHONBASHI」レポート

地域に関わるみんなで作る、夏の賑わい。街全体の交流が生まれた「大屋根夏まつりin NIHONBASHI」レポート

日本橋の老舗店舗をはじめとする室町エリアの飲食店の屋台出店や、エリアのワーカー有志が出演するステージ、そして夏祭りの定番である縁日を楽しめるブースなどが集まった「大屋根夏祭りinNIHONBASHI」。8月4日(木)〜7日(日)に開催され、延べ4,000人が集まった同イベント。お客様や出店者に笑顔がたくさん生まれた4日間の様子をお届けします。

街の人たち同士が交流できる機会を

日本橋にお店を構える方々やオフィスワーカーが一体となって参加できる取り組みになった今回のイベント。「この2年間、コロナ禍で思うように街の人々が交流できる企画が実施できていなかった」(大屋根夏祭り企画担当)ことから、今回の夏祭りでは街に携わる人同士の交流が深まり、街全体の賑わいを醸成できるようにと考えられた取り組みが実現しました。この記事では、各ブースの様子を中心に、連日盛り上がりをみせたイベントの様子をご紹介します。

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ワーカーやファミリーの参加が多く、連日賑わった

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日本橋のワーカーも参加したステージブース

ステージブースでは、ゲストミュージシャンのほか、日本橋に勤務するオフィスワーカー有志によるサークル団体のパフォーマンスも。8月5日(金)のステージでは日本橋室町三井タワーにオフィスを構えるNECネッツエスアイの有志の皆さんがフラダンスを披露。お祭りに花を添えるような本格的なフラダンスのステージはとても盛り上がり、応援に駆けつける同社の方々や関係者、ご家族も多くみられました。

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8月4日の夜は楽器と踊りによるオーケストラ「mamma-goat」がゲスト出演

画像(フラダンス)

NECネッツエスアイの有志の皆さんによるフラダンスのステージ(画像提供:三井不動産)

また、千本引きや輪投げ、射的、ヨーヨー釣りなどが楽しめる縁日ブースには、ウーブン・プラネット(モビリティ企業)や東京アメリカンクラブ日本橋(会員制社交クラブ)など室町エリアのワーカーがボランティアスタッフとして参加。ブースに足を運ぶファミリー層と交流を楽しむ姿もありました。

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屋台ブースでお買い物をすると500円ごとに縁日参加チケットがもらえるこの縁日ブースには、平日夜は会社帰りの方も並んで参加するケースも。大人が童心に戻って縁日を楽しむ姿は、エリアのワーカーが多く来場したこのお祭りならではの光景でした。

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会社帰りに射的や輪投げを楽しめるのは、日本橋ならでは

街中の美味しいものが一堂に集まった屋台ブース

屋台を巡って美味しいものを食べるのもお祭りの醍醐味の一つ。今回のお祭りでは、室町エリアの飲食店、COREDO室町の出店者、そして日本橋三四四会(日本橋料理飲食業組合の青年部)が集結。室町エリアの美味しいものが食べられる贅沢な屋台ブースが実現しました。
期間中は、各店お祭り用にアレンジした自慢のメニューを用意。例えば創業明治2年の老舗すき焼き屋・伊勢重からは“メンチカツサンド”や、“すき焼き巻き”など、自慢のお肉を使った手軽に食べられる品が登場しました。

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伊勢重のメンチカツサンドは、ワーカーからファミリーまで幅広い層がお買い上げ

室町の一角でワーカーたちに愛されている洋食店・レストラン桂では、食べ歩きにぴったりな“ビフカツ串”を販売。また青森の郷土料理が有名な三冨魯久汁八(さぶろくじゅうはち)からは合鴨ロースや鯖の塩焼きが串になっている“青森彩り串”が提供され、この機会でしか食べられない貴重な屋台メニューを買い求めるお客様で賑わいました。

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串にささったメニューは、手を汚さず食べられることもあり人気!

お祭りならではの出来立てフードを提供するブースも。目の前の鉄板で作られる焼きそばや、蒸籠で蒸したての焼売など、おいしい香りが立ち込める屋台ブースも大人気でした。

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蒸籠で蒸したてのシュウマイはおつまみにする方も

8月6日(土)の日中には、日本橋のイベントには欠かせない存在である街の盛り上げ役・三四四会の皆さんも屋台ブースに集結。普段であればお店に訪れないとお話しできない老舗の若旦那と交流できる貴重な機会とあって、会話を楽しみつつ屋台フードの買い物をするお客様も多く見受けられました。

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たいめいけんをはじめ、八重洲とよだ、日本橋ゆかりなど、日本橋を代表する店舗の特別メニューが並ぶ三四四会の屋台ブース

工夫を凝らしたサステナブルな取り組み、リサイクルステーション

今回のイベントでは、お祭りで出たゴミを参加者に分別して捨ててもらう「リサイクルステーション」を設置する試みも。ゴミの分別作業を通して参加者にもサステナブルな意識をもってもらおうという取り組みを実施しました。
例えば、実際に屋台フードのパッケージで使われているプラスチック容器や、ドリンクに添えられているストローを分別してもらうことで、それが何に生まれ変わるのかをイラストや実物を交えて展示。捨てるものの形状に合わせた分別ゴミ捨て場は、お子様にもわかりやすく、遊び感覚でゴミの分別に取り組んでくれるファミリーの様子が印象的でした。

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リサイクルステーションは協賛企業である三井不動産ビルマネジメント㈱の有志によるデザイン(画像:Bridgine編集部)

交流を通して生まれる新たな価値が、街づくりの鍵に

日本橋の街につながる人たちが交流できる「場」を目指した今回の「大屋根夏まつりinNIHONBASHI」。コロナ禍ゆえ、感染防止対策をしながらの開催でしたが、大屋根広場のあちらこちらで楽しげな輪が広がり、元気な街の姿が戻ってきたことを感じさせるイベントとなりました。普段は交流する機会がないワーカー同士がボランティアやステージ出演を通してつながったり、飲食店同士の新たな出会いが生まれるなど、今回の夏祭りで生まれたシナジーは、今後新たなイベントやプロジェクトでも生かされていきそうです。

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取材・文:古田啓(Konel) 撮影:岡村大輔

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